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病院経営コンサルティング事例/収益改善にあたり経営感覚や危機感を腹落ちさせる

2018.06.21

新認定医療法人のストーリー

現場が温まっていないうちにスタートさせても、うまくいかない。

医療法人T会は、日本経営グループの提案を受けて収益改善プロジェクトをスタートすることにしました。S事務長は各部署のキーマンをリストアップ、一人ひとりに協力要請すると、プロジェクトへの参加は全員が承諾してくれました。しかし、最後の一人の面談が終わると、S事務長は頭を抱えます。「これではダメだ、失敗する」・・・。

 

 

病院の収益改善プロジェクトは、このままでは失敗する

佐藤がS事務長から電話を受けたのは、収益改善プロジェクトのキックオフ前日でした。

「佐藤さん、ちょっと困ったことがあるのです。」

「なんでしょうか。」

「プロジェクトのスタートを、もう少し先延ばしできないでしょうか。」

「どういうことですか?」

「先日、プロジェクトメンバーをリストアップして、一人ひとり協力要請しました。皆、引き受けてくれることになりました。」

「それは、よかったですね。」

「しかし、言葉の端々に、不信感が現われているのです。なぜコンサルタントを入れなければならないのか、自分たちではダメなのか。参加していないメンバーも同様です。なんで一部のメンバーで進めていくのか・・・。」

「当然の反応だと思いますよ。」

「少し準備期間がほしいのです。現場が温まっていないうちに物事をスタートさせても、うまくいかないと思います。」

S事務長のご心配は、よく理解できます。佐藤も、現場を温めることの重要性はよく理解していました。すでに手は打ってあります。

「大丈夫です、事務長。キックオフの後、現場の役職者を集めて研修会を行うことになっていますよね。『病院経営シミュレーション』。これは、他の病院でも絶賛されている研修です。これが終われば、皆さんの受け止め方も全く変わってくるはずです。プロジェクトの意味にも、気づいてもらえます。」

自信をもって、そうお答えしました。

 

病院の経営・組織を体感する、シミュレーションゲーム

『病院経営シミュレーション』の研修会当日。

20名ほどの幹部にお集まりいただき、5つのチームに分かれていただきました。

『病院経営シミュレーション』は、ゲームを通して病院経営を体感する、参加型の研修です。テーブルの上にはキットが並べられています。

まず、それぞれのチームで、経営者・技術部長・看護部長・経理部長・・・と役割を決めます。

そして8期にわたって病院を経営します。1期終わるごとに決算書を作成して利益を計算。その財源をもとに、医療機器の購入や職員の採用・昇給をしていきます。稼働率の改善もしなければなりません。

8期終わって自己資本が最大になったチームが、エクセレント・チームです。

まずは第1期、全体で一緒に進めます。全体の流れが分かれば、2期目からはそれぞれで展開。

S事務長は、各チームのテーブルを見て回っています。

「数字の桁が大きすぎて、決算書の計算になるとよく分かりません」と、看護師長。

「こんな予想外のハプニングが、なんでうちのチームだけ降りかかるの」と、技術部長。

「稼働率が1%でも上がれば利益が残るのに、なんでそうならないんだ」と、経理部長。

S事務長は満面の笑顔です。

 

修羅場や破綻で理解した、経営者の本当の気持ち

ゲームは大成功でした。 利益が出たり出なかったりで一喜一憂、白熱し、3時間があっという間に過ぎていきました。

そして、6チームのうち、半分の3チームが倒産。他のチームがゲームを進める中、金融機関に支援を求めます。破綻の原因を分析し、再建計画を提出するのです。しかし、ほとんどの場合、追加融資に応じてもらえることはありません。他のチームの病院経営のやり方を見学し、自分たちの何がいけなかったのか、答えを探して回ります。

終了後、エクセレントチームは表彰され、片や倒産したチームは、釈明会見を開かなければなりません。なぜそうなってしまったのか、どこに原因があったのか、反省が見られなければ、きつく追求されます。

倒産した病院の理事長役のスタッフが、こう弁明していました。

「何がなんだか分からないうちに、こうなってしまいました。みんな意見が違うし、言いたいことも言えず、何が正しいのかも分かりませんでした。どこが間違っていたのか、いまでも分かりません。」

研修を終え、控え室でお茶を飲んでいると、S事務長が佐藤に声をかけてくださいました。

「こんな研修は、見たことがありません。キックオフのための研修とは、とても思えません。このゲームだけでも、毎年やりたいくらいです。それに、『分からない』という感想。まさにそれなのです。それが経営者の本当の気持ちなのだと思います。それを、分かってプロジェクトに参加するのと、分からずに参加するのとでは、天と地ほど違うと思います。」

佐藤も笑顔がこぼれます。

「ここまで白熱されたケースも、珍しいと思います。もともと、組織風土や素地があったということだと思います。このメンバーであれば、このモチベーションであれば、収益も必ず改善できる、そう思います。」

しかしその数日後、予想もしていなかった電話が、佐藤に入りました。

 

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