トップレポート「梅田相続サロン、コロナ禍でもあえて開設するという意思決定」
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業種
企業経営
病院・診療所・歯科
介護福祉施設
- 種別 レポート
逆境だからこその、決意と意思決定
9月1日、大阪梅田に相続専門の相談をお受けする窓口として「梅田相続サロン」(日本経営ウィル税理士法人)が、無事オープンしました。
お客様をお迎えするために、50坪を超えるスペースに相応の費用をかけてのサロン開設となります。コロナが猛威を振るい始め、緊急事態宣言が出されるとささやかれている中での意思決定でした。
「いまこのタイミングでなぜそんな投資を?」という声もありました。しかし、「あえて今だからこそ出そう」という話にまとまりました。日本経営らしい意思決定だったと思います。
創業の初心や歩みを、じっくりとお聞きする
構想はかなり以前からありました。
豊中の地に創業し、そこで実績を積み52年。お客様のあらゆる課題や問題の解決に役立ちたいという、私たちの創業の初心を実現するため、組織の機能を増やし、新たな領域に挑戦し続けて参りました。
その中で脈々と流れている考え方の本筋は、「事業の永続」と「財産の承継」。
そのためには、お客様の創業の初心や歩みを、ゆっくりと、じっくりとお聞きせねばなりません。
それは、ご自宅や会社本社でお聞きするのではなく、できればご家族や従業員さんのいらっしゃらない場所で、本当の想いをお聞きしたい…。
「相続サロン」の目的は、「お客様のお話をじっくりとお聞きしたい」というただ一点だったのです。
逆境だからこそ、思いを貫く決意
ところで、ご自宅や本社でなく、お客様にわざわざご足労いただくのであれば、少なくとも交通の便が良くなければなりません。「梅田」のど真ん中、雨天でも濡れずに数分でたどり着ける。そのような場所が、最低条件でした。
テナントを確保できたのが2月の末。
しかしやがて、連日のように新型コロナの感染拡大が報道され、人と人との触れ合いが遮断されていきます。
このタイミングでの開設に、準備に携わるメンバーにもかなりの躊躇がありました。
しかし相続や承継の本質は、目を見て、肌感を感じ取り、しっかりと思いを受け止めることにあります。
お客様に寄り添い、思いや歩みに共感することがスタートだ。逆境だからこそ、あえてこの思いを貫く必要があるのだと、決意しました。
それは、私たち日本経営グループの創業の初心そのものでもありました。税理士法人の役員全員の総意で、相続サロンの開設が意思決定されたのです。
事業の永続・財産の承継の本質は変わることはない
内装が完成し、9月1日、いよいよオープン初日を迎えました。
事務所に併設されたビジネスライクな応接室とは異なり、お客様にごゆっくりくつろいでいただき、お考えをまとめていただくにふさわしい空間になっています。
新型コロナによって、世界も私たちの日常も大きく変わってしまうのかもしれません。しかしそれでも、事業の永続・財産の承継の本質は変わることはないと思います。
たくさんのお客様の思いを受け止め共感する場であるとともに、私たち自身も組織のDNAを、次の世代にしっかりと繋いでいきたい。そのように決意しております。
このレポートの執筆者
白石正和(しらいし まさかず)
株式会社日本経営ホールディングス 常務取締役
1994年日本経営に入社。リスクマネジメントの専門家として、FP業務・保険代理店の事業化と組織化を推進。品質保証ISOコンサルティング事業の創設・推進を経て、現在、財産・事業承継のコンサルティング事業を担当。営業部門の後進を育成しつつ、部門を横断して全国の事業承継・資産保全・相続対策プロジェクトを推進・統括。2017年12月より現職。
本稿は掲載時点の情報に基づき、一般的なコメントを述べたものです。実際の経営の判断は個別具体的に検討する必要がありますので、専門家にご相談の上ご判断ください。本稿をもとに意思決定され、直接又は間接に損害を蒙られたとしても、一切の責任は負いかねます。
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