自分で考えて行動する人材/人について悩む中小企業経営者の処方箋Vol.1
-
業種
企業経営
- 種別 レポート
最も求める人材とは
経営者の皆様が、最も求める人材を一言で表すと、何でしょうか。
「自ら考えて動く人材」と答える方は、多いのではないでしょうか。
中小企業は大企業と比較すると、人的なリソースに制限があります。したがって、中小企業は大企業よりも、従業員一人ひとりの動きが経営へ影響する割合が大きいといえます。だからこそ、「自ら考えて動く人材」を求められるのではないでしょうか。
自分で考えて行動する人材
日ごろから、「もっと考えて動いてくれ!」という思いやもどかしさを感じていらっしゃる経営者の方も少なくないのではないでしょうか。ただここで、「自ら考えて動く人材」というワードに注釈をつけたいと思います。
この「自ら考えて動く人材」とは、会社(経営者)の方針に沿って、自ら考えて動く人材であるということです。自ら考えて動いていいといっても、会社の意向とは真逆のことを従業員が考えて動いてしまうと目も当てられません。
では、どのようにしたら従業員が自ら考えて行動するようになるのでしょうか。
答えは頭の中の見える化にある
その答えは、実は経営者の頭の中の見える化にあります。
皆様は、以下の項目にどのようにご回答されますか?
- 経営者として、今の業績や経営状況の評価
- 経営者として考える、この先の経営環境の予想
- 経営者として、これから仕掛けようとしていることや将来の構想
- 会社が抱えているリスク、経営者として危機感を抱いていること
- 上記を踏まえ、経営者として思う従業員にこだわってほしいスタンスや、期待する行動の具体例
自ら考えて動いてほしいと思っていても、どのように動いたらいいのかという軸となるものが、従業員に共有されていないケースは少なくありません。「うちの従業員は、自ら考えない」と思うのではなく、「自ら考えるための軸を持っていなかったのかもしれない」と考えてみませんか?すると、今の問題の解決の糸口になるかもしれません。
経営者の頭の中が見える化し従業員に伝わると、従業員もその軸に沿って動こうという意識が芽生えます。
ぜひ、上記の5つの項目を従業員に伝えてみてください。上記の項目の順番で話を整えて伝えると、従業員も理解しやすいです。翌日から動きが変わった従業員の姿を見ることができるかもしれません。
このレポートの解説者
玉利裕希(たまりゆうき)
株式会社 日本経営 コンサルタント
2014年日本経営に入社。中小企業を中心に、人事コンサルティング、人事評価制度の導入・見直し、賃金制度の改革、 M&Aにかかる人事・労務デューデリジェンスなどの業務に携わる。その他、看護学校設立の是非を検討する調査業務、民間病院の経営計画策定や収益改善を経験。また、役職者に対する研修の講師を務めるなど幅広く活動している。
書籍のご紹介
「組織マネジメント」実践論
出版:プレジデント社/著:橋本 竜也
業績を上げたい、もっと会社を成長させたい、うちの会社はもっとできるはず、と思っている経営者や経営幹部の方々にとって、必ずお役に立てる一冊です。