承継開業か、新規開業か?/歯科コンサルが秒で回答
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業種
病院・診療所・歯科
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A or B 歯科医院経営どっちが正解?
開業するなら、承継開業? 新規開業?
#開業 #設備投資
Y先生(65歳)の息子さんは新規開業を考えています。Y歯科医院は老朽化し始めており、患者数も減ってきています。Y先生はあと5年は診療を続けたいと考えています。息子さんの開業はどっちが正解?
A:5年間はY歯科医院で二診体制で勤務し、Y先生の勇退と同時に同じ場所で承継開業する。
B:患者数増が見込まれる地域で開業すべき。Y歯科医院とは別に新規開業し、納得できる初期投資を行う。
「AかBか、どっちが正解?」
前提条件なしに、歯科医院経営の専門家11人に
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専門家11名が秒で答えました
A:「同じ場所で承継開業する」を選択派
- 5年間一緒に勤務することで患者や地域との信頼関係を継承でき、円滑な経営移行が期待できる点や、既存の設備や患者基盤の活用により新規開業に比べコスト負担が少ない点から、承継開業を勧めます。
- 土地がある前提であれば承継開業だと思います。 患者数が減っていてもある程度のレセプト枚数の引継を見込める要素があり、Y先生(お父様)とリニューアルも検討し、お父様の昔ながらのやり方以外での集患(HPやリスティング等)もあるかと思います。
- ご自身の土地建物かテナントかにもよりますが、既に器材がある程度は揃っており、減少傾向とはいえ患者さんが既におられる方が、初期投資や集患において有利な点が多いと考えます。
また、二診体制で診療することで、今の患者さんにも安心して通院し続けていただけると思いますし、親子間の関係作りにもなると考えます。 - 現在新規開業にかかるお金は膨大であるため、承継後内装工事等により最低限のコストに抑える事で、借入の返済の負担が軽減されます。また、承継後はSNS運用や、若いスタッフの採用等により、医院の認知度を高める事で、患者数が減ってきている状況を脱却できる可能性があります。
- 年間売上が5,000万円以上ある場合は安定した患者層が確保されていると考えられるため、承継をしたほうがメリットが多いと考えます。年間売上が5,000万円未満の場合は状況に応じて見極めるべきかと思います。お金の貯まり方の観点から考えると前者のほうが貯めやすいかと思います。
B:「患者数増が見込まれる地域で新規開業」を選択派
- 二診体制で行うことは、Y先生と息子の治療診療の食い違いや対立にも繋がりかねないと思います。 また、息子の治療方針がY歯科医院の患者と合わない可能性も考えられるため、患者数増が見込まれる地域で新しく始めた方が良いでしょう。
- 大規模修繕やリプレイスなどを考えると、先生の望まれるものをそろえて新規開業するほうが良いと考えます。 特に高齢化に伴い患者数が減る地域であれば、継続的な収益向上のためには新規開業で進めることがご子息様にとっても満足される結果になるのではないでしょうか。
- Y歯科医院の患者数が減少傾向であるため、患者数の確保できる地域で新規開業すべきだと思います。
- 5年間診療をされたいとのことですので、その間に器材や治療の内容も含め時代の変化があると想定されます。息子様がターゲットにされたい患者層とのズレも生じると考えられ、老朽化という点も二診体制のデメリットになることから、別の先での開業が良いのではないかと思います。
- Y先生のチェア台数が3~4台の場合、新しく開業するには少し手狭であると思います。また、得意な診療や診療方針が少しでも違う場合は二診体制は難しいと考えます。まずはミニマム開業ということで承継を前提する選択肢もあるが、これから長く開業していくことになる息子さんと良く相談されて判断することをお勧めします。
- Y先生が5年間は診療を続けるのであれば、診療所のスペックにもよるが二診体制で診療するのは生産性の問題が予想されます。診療所も老朽化し、患者も減ってきているのであれば、別の場所での新規開業を検討した方が良いと考えます。
現状を正しく把握すれば、正しい意思決定ができます。
診療実績状況(データ)に基づく、意思決定のご支援は、
私たち日本経営の得意分野です!
本稿は、歯科経営で判断を迫られるテーマに対して、専門家が前提条件なしに直観的な回答を述べたものです。実際の経営の判断は個別具体的に検討する必要がありますので、専門家にご相談の上ご判断ください。本稿をもとに意思決定され、直接又は間接に損害を蒙られたとしても、一切の責任は負いかねます。