診療時間は長い方がよいか、短縮すべきか?/歯科コンサルが秒で回答
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業種
病院・診療所・歯科
- 種別 トピックス
A or B 歯科医院経営どっちが正解?
診療時間20時を維持するか、時短するか?
#診療体制 #経営改善
A医院では現在、20時まで診療しています。患者さんの中には、夕方以降にしか来れないサラリーマンも多いためです。しかし、従業員からは不満の声が出ており、採用でも苦戦しています。A医院が今後取り組む対策として、どっちが正解?
A:来院患者さんがある以上、20時までの診療を継続。従業員の給与はベースアップする。
B:診療開始時間(午前診や午後診の時間を調整)を変更し、20時よりも時短にする。
「AかBか、どっちが正解?」
前提条件なしに、歯科医院経営の専門家11人に
「秒で」
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歯科コンサル専門家の回答は?(Click!)
専門家11名が秒で答えました
A:「20時まで診療継続+給与のベースアップ」を選択派
- この時間帯しか来院できない患者さんの流出を防ぐため、20時までを継続すべき。日中に来院できる方は、高齢者の方が多いのではないでしょうか。高齢者層の比重が増えると長期的な売上維持が難しくなるため、サラリーマンのような年齢層の確保は重要度が高いと考えます。
- 夕方しか来れない患者さんが多いのでしたら、診療時間短縮は大幅な売り上げダウンに繋がります。それを考えると、現在の職員を維持でき、売上を維持できる方法を採るべきと考えます。
B:「診療開始時間を変更+20時よりも時短」を選択派
- 少子高齢化により労働人口が減少しているため、時代と逆行する長い診療時間はお勧めできません。患者様も大切ですが、採用難の今こそ従業員の働きやすい環境づくりが大切です。
- 治療に対する患者さんの優先順位が高くなれば、遅い時間以外の選択肢(土曜日や平日の仕事の調整)も出てくるはずです。仕事を調整してでも来たいと思って貰える医院づくりをするという意味でも、時短診療一択だと思います!
- 院長の診察スタイルに慣れたスタッフがもし退職するとは、大きな痛手です。平日は高齢者しか来院できないのであれば、高齢者向けの診察と割り切ってもいいのではないでしょうか。逆に土曜日はサラリーマン向けの診察とし、そのように予約を誘導していければよいと考えます。
- これからの歯科経営は、スタッフの採用と定着においても競争力が求められます。診療時間の短縮は、その重要なテーマです。単に時短するのではなく、生産性の向上(収益改善)に取り組みながら時短することが、ポイントだと考えます。
- 扶養の範囲内で働きたいという方も少なくないと思います。遅くまで働く従業員ありきではなく、多様な働き方が選択できるように時短に舵を切ることは、今後の運営を安定させるためにも、重要な取り組みだと考えます。
- 生活と仕事のバランスが取れるようになり、従業員の離職率が下がれば、採用コストなども抑えられるはずです。患者数減少の影響が心配な場合は、まずは「曜日限定で時短診療を行う」など、柔軟な対応も検討出来るのではないでしょうか。
- 働きやすい職場環境のためには、診察終了時間は見直すべきでしょう。単に診察時間を短くするのではなく、サラリーマンが昼休憩の間に診療に来れるよう、昼休みの時間帯を無くすなど対策を取ることも重要だと考えます。
- 20時まで診察を行う曜日と早めに診療を終える曜日を組み合わせ、患者さんの反応を見ながら予約を調整すれば、無駄な空き時間をなくし、スタッフも働きやすい環境にシフトできると考えます。
- 患者さん目線で現状を維持することももちろん大切ですが、従業員確保や満足度の向上は長い目で見たときに、医院経営に与える影響が大きいと思います。
現状を正しく把握すれば、正しい意思決定ができます。
診療実績状況(データ)に基づく、意思決定のご支援は、
私たち日本経営の得意分野です!
本稿は、歯科経営で判断を迫られるテーマに対して、専門家が前提条件なしに直観的な回答を述べたものです。実際の経営の判断は個別具体的に検討する必要がありますので、専門家にご相談の上ご判断ください。本稿をもとに意思決定され、直接又は間接に損害を蒙られたとしても、一切の責任は負いかねます。