最低賃金1,500円時代に備える!介護事業所が人手不足と倒産リスクを回避し、賞与原資を死守するための「逆算型」の賃金制度改革
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業種
介護福祉施設
- 種別 レポート
現在の介護福祉業界において、介護職員の賃金制度について切実な悩みを抱える経営者や施設長、管理職の方が非常に増えています。2024年、介護事業所の倒産件数は過去最多を記録しました。※1
国が定める介護報酬の改定幅が限定的であるため、収益の増加が制限される一方、物価高騰と人手不足によって人件費は青天井で上がり続けており、持続可能な賃金制度の構築が不可欠です。
このような厳しい経営環境下では、全職員に一律の昇給を行い、賞与を基本給の固定月数で支給する従来の賃金制度では、介護経営と職員処遇のバランスを保つことが難しくなっており、賃金制度の抜本的な見直しが求められています。本記事では、最低賃金1,500円時代に対応し、職員の納得感と法人の業績維持を両立させる「賃金制度改革」の具体的なステップと実践的ノウハウを解説します。この記事を通じて、限られた人件費原資を効果的に配分し、選ばれる介護施設になるための賃金制度改革への道筋が明確になれば幸いです。
- 第1章:統計データが示す介護業界の危機と「賃上げ」が避けられない現実
- 第2章:賃金制度改革が目指すべき「3つの目的」
- 第3章:賃金制度改革の第一歩「現状分析」で法人内の歪みを可視化する
- 第4章:曖昧な「能力」から明確な「役割」へ!等級制度の再構築
- 第5章:賃金ポリシーの策定と月例賃金・手当の抜本的見直し
- 第6章:納得感を生み出し「人材育成」につなげる評価制度
- 第7章:最低賃金上昇に対応する「メリハリのあるベースアップ」
- 第8章:業績意識を全職員で高める「業績連動型賞与」の導入
- 第9章:まとめと次のアクション
第1章:統計データが示す介護業界の危機と「賃上げ」が避けられない現実
介護業界における人事・賃金制度の改革を考えるにあたっては、まずは現在の外部環境と統計データを正しく把握することが不可欠です。
1.過去最高を記録した介護事業所の倒産件数
東京商工リサーチの調査によると、2024年の「老人福祉・介護事業」の倒産件数は過去最高を記録※1しています。新型コロナウイルス禍においては、国からの潤沢な補助金や他産業からの人材流入により一時的に経営が上向いた時期もありましたが、現在は他産業の業績が回復し、補助金も以前の水準に戻りつつあります。急激な「物価の高騰」と深刻な「人手不足」が介護事業所の経営を直撃し、倒産に追い込まれる法人が急増していると推測されています。
2.人件費の上昇と最低賃金「1,500円」へのカウントダウン
介護事業所の経営状態が厳しい中にあっても、介護職員の人件費は上昇の一途をたどっています。厚生労働省の「令和6年度介護労働実態調査」によれば、賃金支払形態が月給の者の平均月収は、平成30年度から令和5年度にかけて継続的に上昇しています。また、賞与の平均支給額を見ても、20代から30代の若手・中堅層に対しては、平均して2ヶ月から2.5ヶ月分程度の賞与が支給されている実態が明らかになっています。
さらに、経営を強烈に圧迫しているのが「最低賃金の急激な上昇」です。政府は2020年代中(あるいは2030年代半ば)までに、最低賃金の全国加重平均を「1,500円」まで引き上げるという明確な目標を掲げています。仮に現在の賃金の水準から1,500円に到達させようとした場合、毎年約6%という高い引き上げ率が継続することになります。
3.「その場しのぎ」の対応が招く経営破綻のリスク
毎年6%の引き上げという異常とも言える事態が続く中で、「今年は業績が悪いから賃上げをしない」という選択肢は、法律的にも採用競争の観点からも事実上消滅しています。収益が劇的に増えない中で強制的に人件費ベースが引き上げられるといった厳しい現状ですが、場当たり的に「とりあえず最低賃金を割った職員だけの給料を上げる」といった対応を続けていれば、数年後には確実に人件費が破綻します。だからこそ、限られた人件費原資を最大限に活用し、職員の役割や貢献度に応じた適切な処遇配分を実現する仕組みが必要です。このように、法人の経営安定と職員の納得感を両立させる抜本的な制度改革が急務となっています。
第2章:賃金制度改革が目指すべき「3つの目的」
賃金制度改革の目的は、新しい制度を導入することではなく、法人の経営課題を解決し、以下の3つの重要な目標を実現することです。
1.人材獲得(採用力向上):求職者の「比較検討の土俵」に上がる
人材獲得に苦労している法人の多くは、地域の競合他法人の初任給水準や年間休日数を正確に把握できていません。求職者、特に20代〜30代の若手層は、就職先を探す際に平均して10件以上の法人を比較検討するというデータがあります。※2
求職者が求人情報サイトなどで最初に条件を絞り込む基準は、働きがいや法人の理念よりも、まずは「賃金水準」や「休日数」です。賃金は「衛生要因(なければ不満が高まる要素)」と呼ばれ、地域相場と比較して一定水準に達していなければ、そもそも比較検討の「土俵にすら上がれない(選ばれない)」のです。高い紹介手数料を払って人材紹介会社に依頼する前に、まずは地域で「選ばれる水準」の初任給設定へと制度を見直すことが不可欠です。
2.人材定着:離職理由の真因は「将来の見込みが立たない」こと
採用した人材を長く定着させることも重要です。介護関係の仕事を辞めた理由の上位には「職場の人間関係」に次いで、「法人や事業所の理念や運営のあり方に不満があったため」「自分の将来の見込みが立たなかったため」「収入が少なかったため」が挙げられています。
ここから読み取れるのは、単に今の賃金が低いから辞めるのではなく、「この法人で働き続けても、将来どう評価され、どんな役職につき、どれだけ賃金が上がるのかが不透明である」というキャリアパスへの不安が離職を引き起こしているという事実です。長期定着を促すためには、「どういう役割を果たせば、どれだけ処遇が上がるのか」という透明性のある賃金制度を構築し、職員の努力や成果が処遇にしっかりと反映される仕組みを明示することが極めて重要です。
3.業績の維持・発展:黒字法人と赤字法人の決定的な違い
3つ目の目的は経営の安定です。独立行政法人福祉医療機構(WAM)が発表した「2023年度 社会福祉法人の経営状況について」を見ると、黒字を維持している法人と赤字に転落している法人の間には明確な違いがあります。それは「従事者1人当たりサービス活動収益(生産性)」と「人件費率」のバランスです。
一人当たりの収益が高い法人は人件費率が適正に抑えられており、逆に収益が低い法人ほど人件費率が高止まりして経営を圧迫しています。これは、業績を維持している法人が「利益を生み出すための適切な人材配置と評価」を行い、限りある人件費原資をムダなく適正に配分する仕組みを持っていることを示唆しています。
第3章:賃金制度改革の第一歩「現状分析」で法人内の歪みを可視化する
賃金制度を新しく構築する前に、まずは自法人の「現在地」を客観的なデータで把握する分析作業が必要です。
1.外部環境との比較「初任給分析」
1つ目は「初任給分析」です。ハローワークの求人データや地域の他法人・事業所のデータを収集し、自法人の初任給や賞与水準が地域相場の中でどの位置にあるのかをグラフ化して確認します。これにより、「採用で不利になっている要因は基本給の低さなのか、それとも賞与や休日数などの別の要素なのか」を明確に特定することができます。
2.内部環境の歪みを見つける「プロット図分析」
2つ目は、法人内の賃金バランスを確認する「プロット図分析」です。縦軸に所定内賃金、横軸に年齢をとり、全職員の現在の賃金額を点で配置し可視化します。
この分析を行うと、多くの法人で驚くべき事実が発覚します。それは「長く勤めているだけの一般職の賃金が、新しく昇格した優秀な若手主任の賃金を大きく上回っている」という、役職と賃金の逆転現象です。法人が「長く勤めること」よりも「重い役割を担うこと」を評価したいと考えているのであれば、この逆転現象は制度の矛盾であり、早急に是正すべき課題となります。
第4章:曖昧な「能力」から明確な「役割」へ!等級制度の再構築
賃金の差(格差)を生み出す大元となるのが、職員を序列化する「等級制度」です。この土台の選び方が、賃金制度改革の成否を分けます。
1.なぜ「職能資格制度」は介護業界で限界を迎えたのか
等級制度には大きく分けて「職能資格制度」「職務等級制度」「役割等級制度」の3つがあります。日本の多くの法人が採用してきた「職能資格制度」は、人に紐づく「能力」を基準としています。しかし、能力は目に見えにくく評価者によって評価にバラつきが生じやすい上、「能力は年々上がるはずだ」という前提から年功序列に陥りやすく、中高齢者が増えると人件費が高止まりする大きなデメリットがあります。
一方で「職務等級制度」は仕事内容(ジョブ)を基準としますが、職務内容の定義が難しく、職員の配置転換がしづらいなど組織が硬直化しやすい課題があります。
2.介護業界に最適な「役割等級制度」とは
そこで介護福祉業界の皆様に強くお勧めしたいのが、「役割等級制度」です。これは「法人がその階層の職員にどのような役割を期待しているか」を基準に等級を定める制度です。役割を果たす大きさに応じて処遇を変えるため、職員への説明がしやすく、納得感の高い格差を生み出すことができます。
3.「業務」と「役割」の違い:指導と育成を例に
「業務」と「役割」の違いを明確に理解することが重要です。例えば「新人職員に業務を教える、不備を指摘する」のは単なる「指導(業務)」です。しかし、「指導の結果生じた課題を分析し、その職員の強みを伸ばすための長期的なプランを考えて関わる」のは「育成(役割)」となります。
一般職員には「専門性の向上と理念の浸透」、主任クラスには「部門長の方針の浸透と部下の指導(報連相)」、管理者クラスには「法人の経営に直結する意思決定(法人経営)」といった形で、階層ごとに期待する役割を明文化します。これにより、「あなたがこの役割を果たしてくれているから、これだけの賃金を支払う」という明確な根拠を持った処遇設計が可能になります。
第5章:賃金ポリシーの策定と月例賃金・手当の抜本的見直し
役割等級制度の枠組みが決まったら、次に具体的な賃金の設計に入ります。
1.法人のメッセージを込める「賃金ポリシー」
法人が何を評価して賃金を決めるのかという基本方針を「賃金ポリシー」と呼びます。成果を重視するのか、勤続年数を重視するのか、個人の能力向上を重視するのか、担う役割を重視するのか。これらに優先順位をつけ、方向性を明確にします。基本給の設計においては、職務難易度、法人内序列(役職)、世間相場、法人への貢献度の4つの要素を考慮して金額を決定します。
2.昇給が逓減する「賃金カーブ」の設計
将来にわたる人件費コントロールの観点から、職員の年齢や勤続年数に応じて青天井で賃金が上がる仕組みは廃止すべきです。一定の等級に留まり続ける場合は、昇給額が徐々に減っていく(逓減する)「賃金カーブ」を設計することが推奨されます。自動昇格をなくし、上位の役割を担う努力をした職員(上位等級への昇格者)の賃金が大きく伸びる仕組みを作ります。
3.属人的な生活手当の廃止と諸手当の整理
月例賃金の中で非常にメッセージ性が強いのが「諸手当」です。単に慣習的に支給されている長年惰性で支給されている手当や、根拠なく基本給と連動している手当がないかを確認します。近年では、法人の業績向上や役割遂行に直接関係しない「家族手当」や「住宅手当」といった属人的な生活手当を段階的に縮小・廃止し、その分の原資を基本給や役職手当に組み込んで、役割や成果に報いる形へと移行する法人が増加しています。
第6章:納得感を生み出し「人材育成」につなげる評価制度
賃金に差をつけるためには、役割を果たしているかを正しく測る「評価制度」が不可欠です。しかし、多くの法人が評価制度の運用でつまずいています。
1.評価の目的は「査定」ではなく「育成」である
ここで極めて重要なのは、評価の目的を「賃金の分配・査定」とするのではなく、あくまで「人材育成」に置くことです。評価制度が単なる減点方式の査定ツールになってしまうと、職員はネガティブな感情を抱き、不満やモチベーション低下を招きます。評価面談を通じて、職員の現状と期待される役割(基準)とのギャップを明確にし、成長を支援することが本来の目的です。
2.評価者のばらつきを防ぐ「行動評価(要素考課)」の導入
評価に対する職員の不満の多くは、「評価者による基準のバラつき」や「どう行動すれば評価が上がるのかわからない」ことに起因します。これを防ぐため、私たちは「要素考課方式」の導入を推奨しています。
これは、行動評価の項目に対して「どんな行動をしていればA評価なのか、どんな状態だとC評価なのか」という具体的な着眼点を言語化して記載する手法です。例えば、「理念・運営方針の理解」という項目において、「概ね理解している」だけではC評価、「日々の業務や行動に反映させることができている」ならB評価、「周囲の職員から理念を体現している模範として認識されている」レベルに達して初めてA評価となる、といった具合です。これにより、評価者と被評価者の認識のズレがなくなり、納得感のあるフィードバックが可能になります。
3.職務評価と目標達成度評価による多角的なアプローチ
行動評価に加えて、法人が求める水準のケアを正確に提供できているかを測る「職務評価」や、期初に自身で定めた目標に対する「目標達成度評価」を組み合わせることで、多角的で公平な評価制度が構築されます。
第7章:最低賃金上昇に対応する「メリハリのあるベースアップ」
制度の土台が整ったところで、直面する最大の課題である「最低賃金の継続的な上昇」にどう立ち向かうかについて解説します。
1.一律の引き上げが招く「格差の崩壊」というジレンマ
最低賃金が引き上げられた際、多くの法人が「場当たり的な対応」をしてしまいます。例えば、最低賃金を下回った中堅職員の基本給だけを取り急ぎ引き上げたとします。すると、これまで責任の重い業務を担う「主任」と「中堅職員」の間にあった適切な賃金の差が縮小、あるいは完全に消滅してしまいます。
これでは、主任として重責を担っている職員からすれば「なぜ自分より責任の軽い職員と給与が変わらないのか」と強い不満を抱くことになります。法人が設定した「役割に応じた処遇」という人事制度の根幹が矛盾し、キャリアアップへの意欲を削いでしまいます。だからと言って、役割に応じた適切な差を維持するために、上位等級の主任や管理者の賃金も全員一律で引き上げれば、人件費が爆発的に増加し経営が破綻します。
2.評価結果を活用した「報いたい職員に報いる」配分
このジレンマを解決する鍵が、「評価結果と連動したメリハリのある配分」です。最低賃金割れの職員を引き上げることは絶対条件ですが、上位等級との格差をどう調整するかに評価を活用します。
具体的には、法人の期待に高く応えている「高評価(A評価など)」を獲得した上位等級の職員に対しては、優先的に原資を配分してベースアップを行い、適切な差を維持します。一方で、役割を十分に果たせていない「低評価(C評価など)」の職員に対してはベースアップを抑制し、結果として下位等級との格差が縮小することを許容します。つまり、「法人が求める働きぶりを発揮してくれた職員の処遇(成果への報酬)はしっかりと行う」という厳しい判断を下すことが、限りある原資の中で制度を維持する唯一の現実的な道なのです。
第8章:業績意識を全職員で高める「業績連動型賞与」の導入
最後に、人件費を業績に合わせて適切にコントロールし、賞与支給に耐え得る筋肉質な体質を作るための「業績連動」の仕組みについて解説します。
1.固定賞与(基本給×〇ヶ月)に潜む経営リスク
これまで多くの介護事業所では、賞与を「基本給の〇ヶ月分」といった固定的な計算式で支給してきました。しかし、この方法では法人の売上や利益が悪化しても人件費を削減できず、赤字に陥りやすくなります。そこで、賞与を「法人の業績」と「個人の評価」に連動させる「業績連動型賞与」への転換を強く推奨します。
2.賞与を「基本」「個人評価」「業績評価」に分解する
具体的には、賞与の構成要素を分解し、以下のような割合で再構築します(※割合は法人の実情に合わせて調整し、合計が100%になるように割合を設定します)。
- 基本賞与(約70%):最低限の生活保障として、従来通り固定的に支給する部分。
- 個人評価賞与(10%〜30%):人事評価(行動評価や目標達成度)の結果に応じて支給額が増減する部分。
- 業績評価賞与(0%〜20%):法人全体や事業所ごとの利益(業績)に連動して支給額が決まる部分。特に経営への影響力が大きい管理職ほど、この割合を高めます。
このように賞与の一部を変動費化することで、業績が苦しい時には支給額を抑制して倒産リスクを回避し、逆に好調な時には頑張った職員へ手厚く還元してモチベーションを高めるという柔軟なコントロールが可能になります。導入初年度は変動部分の割合を抑え(例:30%程度)、数年かけて段階的に移行していくのが職員の不安を和らげるコツです。
3.ポイント制昇給表による人件費コントロール(応用編)
さらに高度な手法として、月例賃金の昇給額を金額ではなく「ポイント」で設定する「ポイント制昇給表」の導入もあります。これは、評価に応じて獲得したポイントに対し、毎年の法人の業績によって「1ポイントあたりの単価(例:今年は100円、来年は120円など)」を変動させて昇給額を決定する仕組みです。経営が許容できる原資の枠内で確実に昇給を行える絶大なメリットがありますが、毎年の単価設定の運用ハードルや職員の理解を得る難しさもあるため、まずは導入しやすい「賞与の業績連動」から着手することをお勧めします。
第9章:まとめと次のアクション
賃金制度の改革は、経営陣にとって痛みを伴う決断です。同時に、職員からも制度変更に対する不安や疑問の声が上がることが予想されます。こうした職員の懸念に対して、経営陣が丁寧に説明し、納得を得るプロセスが極めて重要です。日々の利用者対応で多忙を極める中で、「わかってはいるけれど、忙しくて後回しにしてしまう」というお気持ちは痛いほどよくわかります。
しかし、最低賃金の上昇という外部の波は待ってはくれません。従来の枠組みが壊れつつある今だからこそ、法人の理念を体現し、本当に法人の未来を支えてくれる職員にしっかりと報いるための「新しいフィルター(人事制度)」を再構築する絶好の機会です。
1.選ばれる介護法人になるためのチェックリスト
最後に、自法人の現状を測るチェックリストを提示します。一つでも「No」や「わからない」がある場合は、早急な対策が必要です。
- 人件費率が適正水準(例:67%以下など)に収まっているか?
- 職員は現在の賃金や評価に対して納得しているか?
- 年功的な賃金制度から脱却できているか?
- 職員は自身のキャリアパスを明確に描けているか?
- 適切に人件費をコントロール(業績連動など)できているか?
2.改革への第一歩を踏み出すために
制度改革は一朝一夕には成し得ません。まずは、競合他法人との初任給の比較や、自法人の賃金プロット図を作成し、「現状の事実と課題」を直視する第一歩から始めてみてください。「なぜ賃金にこのような差がつけられているのか」を根拠を持って誠実に説明し続ける姿勢が、強固な信頼関係を築く土台となります。
株式会社日本経営では、人事評価を効率化する「人事評価ナビゲーター」や、物価高騰に対応する「コスト削減診断」、リーダー向けのオンラインコミュニティ「J CAFE」など、多角的な支援サービスを提供しています。第三者としての客観的な分析や専門家の知見を活用し、持続可能な法人経営への第一歩を力強く踏み出しましょう。
※1 出所:東京商工リサーチ「2024年1-5月「老人福祉・介護事業」の倒産調査」
※2 出典:マイナビ転職「キャリペディア」https://tenshoku.mynavi.jp/knowhow/caripedia/277/
本稿の監修者

油谷 光喜(あぶらたに こうき)
株式会社日本経営
介護福祉コンサルティング部
医療機関・介護・障害事業所を中心にコンサルティング実績を有している。『「誰もがその人らしく暮らすことを 選択できる」社会の実現に貢献する』をコンセプトに日本経営の介護福祉専門のコンサルティングチームに属している。
介護・障害事業所支援については、キャリアパス構築、賃金制度構築、人事考課制度構築、外国人材導入に関するコンサルティングを得意としている。


