投稿日:2026年9月25日

  • Libra AI
  • 病院経営の意思決定

「質問に答えるAI」ではなく「議論すべき問いを作るAI」。病院経営マネジメントの本質をAIに実装

「Libra AI」が拓く、病院経営マネジメントの希望

「第67回全日本病院学会 in 埼玉」において、日本経営は2つのランチョンセミナーに参画しました。初日のランチョンセミナーでは、「AIによる病院経営支援への挑戦 ― Libra×AIの革新と今後の展望―」をテーマに、AIを病院経営にどのように活かしていけるのか、またそれによって病院経営の在り方がどう変わっていくのかについての展望をご紹介し、ディスカッションしました。

開催日2026年9月12日(土)・13日(日)
座長社会医療法人財団 董仙会 恵寿総合病院
けいじゅヘルスケアシステム 理事長補佐 神野 正隆 氏
登壇者株式会社日本経営 代表取締役社長 橋本 竜也
株式会社日本経営 副部長 有馬 一快(病院経営システムLibra事業責任者)

第1部:コンサルタントのノウハウが内製化できる時代

― 株式会社日本経営 代表取締役社長 橋本 竜也

第1部では、橋本竜也が登壇。日本経営が数多くの病院経営改革を支援する中で、生成AIの進化があまりに急速で、経営コンサルティングのあり方そのものを根本から覆しつつある現状を紹介しました。

  • コンサル会社に高額な報酬を払って、データ集計や分析を依頼する時代は終焉を迎えつつある。従来、数ヶ月の期間と多大なコストを要していたデータ集計・分析は、今やAIによって「数分から数時間」で完了する時代となった。このように作業領域がAIによって差がつきにくくなると、病院経営において差がつくのは「インプット(課題の発見・問い立て)」と「アウトプットの活用・実行」に他ならない。
  • そのような世界で、経営マネジメントの主導権をAIに委ねることが、果たして皆が望んでいることなのだろうか。いまやどのシステムもAI活用を謳っている。しかしAI活用には、大きく二つの方向性があるように思う。一つは「人間の代わりにマネジメントするAI」、判断までAIで行うという思想で開発するシステム。もう一つは、人間の経営マネジメント力を高めるという思想で開発するAI。AIが主導権を握って判断までを行うのではなく、現在の情報から経営視点の問いを立てるシステム、AIの精度は急速に向上しているが、その問いをどう解釈し、どのような意思決定につなげるかは、依然として人間の重要な役割である。
  • AIは「人間の経営マネジメント力を高める相棒」として捉えるべきだし、そのような思想でシステムは開発されるべきではないか。AIを相棒として使いながら、病院幹部や事務職は「現場の問題の本質を見抜くこと」「現場との対話と調整」「経営の意思決定と責任」という、人間にしかできない本質的な価値創造に集中できるようになる。ここにどう意思決定し手を打つのかで、今後の病院経営に大きな差が生まれるだろう。

第2部:質問に答えるAIから、人へ問いを作るAIへ

― 株式会社日本経営 病院分析システムLibra事業責任者 有馬 一快

続いて、有馬一快が登壇。開発する立場からのAI技術の最前線と、満を持してリリースされる「Libra AI」の思想をご紹介しました。

  • Libra AIの開発にあたり、日本経営が長年培ってきた病院経営コンサルティングのノウハウをAIに組み込むまでに、15世代におよぶ試行錯誤(プロトタイプ開発)を重ねてきた。無限の質問に対して的確に答えるのは不可能で、15世代目くらいでは、もう開発中止かなという状態に陥っていた。
  • しかし、質問内容をずっと解析する中で分かったことがある。それは「病棟の病床稼働率は?」という質問は、「病棟のパフォーマンスが知りたい」すなわち「その病棟に何かが起きている」ということだ。そして病棟で起こっていることは、データでわかる事はすべて構造的に言語化できる。
  • 「Libra AI」の最大の特長は、無限の問いに対して一方的に「答え」を断定するのではなく、データをコンサルティングの視点で分析対象を構造的に因数分解し、データに隠れた「違和感」や「会議で話し合うべき観点」を提案する点にある。「どの病棟で何が起きているのか」「どの入院経路で患者数が変動しているのか」などを構造化して示し、会議で議論すべき論点を的確にセットする。このように、先回りして論点を整理する方法を開発した。この「問い」がきちんと設定されないと、見当違いな領域に一生懸命リソースを割くといったような意思決定が行われてしまう。
  • 同時に裏側では20種類以上の専門AIエージェントが役割を分担し、計算結果や根拠、分析内容を相互に検証する。これにより、生成AIで課題となる事実誤認や計算ミスを極力抑え、病院幹部が確認・議論できる、根拠の明確な分析資料が生成される。
  • 「Libra AI」によって、病院幹部が「分析に追われる世界」から「経営に向き合う世界」へとシフトすることができる、そのための強力な武器となると考えている。

第3部:【パネルディスカッション】マネジメントの意思決定が拓く希望

ディスカッションでは、臨床医であり病院経営のフロントランナーでもある神野正隆氏がファシリテーターとなり、議論をさらに深めることができました。

  • 病院経営におけるAI活用は、単なる業務効率化を超えて「自動化」へと進化している。「劣後順位」を明確にして、「人間はやらない業務」を手放すことが不可欠になる。
  • PCワークの大部分をAIが行うようになる中で、「考えるための時間」を生み出し、医師や看護師は本来の「患者と向き合う時間」を確保でき、事務職も「作業」から「マネジメント職」へと役割が変化する。
  • 仕事がなくなるという不安よりも、生産年齢人口が急激に減少する中で、少人数でも従来以上の成果を上げられるという「希望」のほうが、そこにはある。事務職については一つの病院で完結しない中で、AIを駆使して複数病院を兼務・連携するという新たな経営モデルの可能性も生まれる。
  • ハルシネーションと言われていた時代は終わり、すでにAIは人間以上の精度を発揮している。新しい世界で人間がやるべきことは何なのかを示し、挑戦や育成の機会を提供する。マネジメントの意思決定こそが、未来の希望を拓く鍵となる。

AIに「判断」を委ねるのではなく、人間に「より重要な事に投下するための時間」と「データに基づく客観的な洞察(気づき)」を提供するパートナーとしてAIに役割を担わせることが重要で、「問いを立てる」ことは、経営の本質そのものだと、本セミナーを通して確信を持てました。

そのために、いま病院における経営は何をどう意思決定するか。10月にリリース予定の「Libra AI」がその一つの解決策になれば幸いです。

「どう活用できるか」「実際の画面を見てみたい」という病院経営者・幹部の皆様へ。
個別デモ・無料セッションのご予約を承っております。

本稿は、掲載時点の情報に基づいています。実際の経営判断をされる際は、最新の情報に基づいて、個別具体的に専門家にご相談の上ご判断ください。本稿をもとに意思決定され、直接又は間接に損害を蒙られたとしても、一切の責任は負いかねます。

お問い合わせ

どんな小さな疑問や不安にも、
私たちは耳を傾けます。
まずはお気軽にご相談ください

ページを表示できません。
このサイトは、最新のブラウザでご覧ください。