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介護福祉経営コンサルティングレポート「稼働率を向上させるVol.06」

  • 業種 介護福祉施設経営
  • 種別 レポート

施設の相談員から地域の相談員へ

  • 本レポートでは、介護施設における運営実務のポイントについて、現場のコンサルティングの実例を踏まえてお伝えする。
  • まずは複数回にわたり、介護施設の稼働率向上について具体策を交えたポイントを解説する。

地域の困りごと、相談ごとを一手に引き受ける

介護事業所の営業担当者は、地域のお年寄りのためにも、施設の利用者のためにも、現場の職員のためにも、外に出て地域との関係作りに時間を割かなければならない。

そして、営業担当者は一旦介護事業所の外に出たら、その瞬間から「地域の相談員」となり、地域の困りごと、相談ごとを一手に引き受ける役割を担うことが求められるようになる。

そちらも含め、介護事業所の営業担当者の営業活動、いわゆる渉外業務については、主だったものとして次のようなものがあると言える。

・ケアマネジャーとの連絡窓口
・地域との連携、調整
・苦情の窓口調整業務
・居宅サービス(通所、短期入所など)の個別援助計画の作成
・入所施設のケアプラン作成への援助入所、利用中の相談援助業務
・入所、利用中の相談援助業務
・利用者、利用者家族の相談業務
・入所施設の入退所手続き業務。居宅サービス(通所、短期入所など)の利用
  開始・中止に係る業務(利用者面接とアセスメント)

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地域のために動き、なんでも相談を持ちかけて貰える

ここで考えるべきは、これらの渉外業務がそもそも何のために行われるのか、ということである。

「営業」という本来の目的上、「多くの紹介を貰えるようにするため」とだけ思っ
ていては、きっとその営業の成果は思うようにならないだろう。

紹介する側も慈善事業をしているのではない。

わざわざ営業マンの成績アップのために貴重な労力は割かれないはずだ。

しかし「地域の相談員」は、同じ業務を行っていても結果は異なってくる。

なぜなら、後者は地域の困りごとを解決するために動き、紹介者のお役立ちを通じてその成果を上げようとしているからだ。

そのような相談員は訪問先からの信頼を勝ち取り、困ったときに何でも相談できる先として選ばれ、自法人の持つ機能に関わらずなんでも相談を持ちかけて貰えるようになる

地域のために動いた結果として、自施設に必要な情報を漏らさず受け取ることができる。

稼働率に困るというステージから抜け出せる瞬間だ。

地域の「何でも屋さん」を厭わずできるようになった相談員には、それが実現できるのだ。

地域の困りごとを相談してもらえる「紹介者」

では、そのような地域の困りごとを相談してもらえる可能性のある「紹介者」とはどのようなところなのか。

当然、介護事業所の目指す先は地域でお困りの高齢者の力になることであり、お役立ちをしたい先とは、そのような方々の相談先となっている窓口である。

中でも主な窓口になりえるところは、以下の3つが中心となる。

病院(特に地域連携室などの入退院窓口)

  • 訪問対象者は入退院窓口のMSW(メディカル・ソーシャル・ワーカー)
  • 退院が迫った患者に対し、受け入れ先を調整するのが主な役割であり、帰宅から介護サービスの利用まで、在宅生活を支えるための幅広い紹介が求められる可能性がある。

居宅介護支援事業所(居宅)

  • 訪問対象者は事業所所属の介護支援専門員(ケアマネジャー)
  • 要介護の利用者が適切な介護サービスを利用するためには専門家によるマネジメント(マッチング)が必要であり、居宅はそれを主に担う先となる。介護事業所にとって連携必須。

地域包括支援センター(包括)

  • 訪問対象者はセンター所属の介護支援専門員(ケアマネジャー)
  • 要支援の方が紹介の中心であり、介護サービスの利用者としては優先度が低くなるが、居宅よりも地域連携の観点からは専門性が高く、地域貢献のための関係作りには必要。

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困ったときに一番に名前が挙がる相談員

それぞれ、お年寄りのお困りごとを解決する専門の窓口とはいえ、それぞれに異なる役割があり、専門外まで広くカバーをするには難しい場合もある。

例えば、医療的にまだまだフォローの必要なお年寄りの相談を受けたとして、24時間対応型の訪問看護や、医療依存度が高いお年寄りが入居するのに適している看護体制充実の老人ホームなど、各地に散乱している情報やまだ世間に出回っていない情報を収集するところまでは手が回らなかったりする。

そうした先に情報提供ができると、窓口の担当者としては過剰な情報収集に時間を割くことなく、自身の業務に集中できることになるので、大変喜ばれることになる。

そのうえ、そこに担当者の仕事の手伝いなどをさせてもらうことで、一層頼られる存在になり、困ったときに一番に名前が挙がる相談員となれるのである。

それが「地域の相談員」なのだ。

では、「地域の相談員」となるためにとるべき行動とはどのようなものなのか。

次回は、一般的な営業手法と比較をすることでそのポイントを整理していく。

レポートの執筆者

沼田 潤(ぬまた じゅん)
株式会社 日本経営 介護福祉コンサルタント

株式会社の運営する介護付き有料老人ホームにおいて介護職員から施設長までを経験後、北京に駐在し海外事業にも従事。2015年に日本経営に入社、主に介護施設における稼働率向上支援、介護サービスレベルの底上げ支援などを担当する。介護福祉士。

本稿は掲載時点の情報に基づき、一般的なコメントを述べたものです。実際の経営の判断は個別具体的に検討する必要がありますので、専門家にご相談の上ご判断ください。本稿をもとに意思決定され、直接又は間接に損害を蒙られたとしても、一切の責任は負いかねます。

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