投稿日:2026年6月22日

医療関連企業向け|2025年(令和7年)の施設数・患者数

本記事では、医療業界への新規参入企業・医療関連企業の皆様に向けて、役立つ情報をお届けします。

1.医療施設数

厚生労働省の「医療施設動態調査」によると、令和8年(2026年)3月末時点の病院数は7,968施設、診療所は105,631施設となりました。直近10か年の推移をみると、病院数は2017年3月から2026年3月にかけて471施設(5.6%)減少しており、医療機関の統合・再編や経営難による廃院・倒産などの影響が現れています。一方、診療所の施設数は2017年3月から2026年3月にかけて4,051施設(4.0%)増加しており、年々増加傾向にあります。

出所:厚生労働省「医療施設動態調査(平成29年~令和8年)」より弊社にて加工

2026年3月末の病院の病床数は144万床であり、病院数の減少に伴い、直近10か年で11.6万床(7.4%)減少しました。1病院あたりの病床数は181床(2026年3月末時点)であり、直近10か年で3.6床(1.9%)減少しています。

出所:厚生労働省「医療施設動態調査(平成29年~令和8年)」より弊社にて加工

都道府県別の直近10年での変化をみると、病院数の減少数は北海道で最も多く、48施設の減少となっています。増減率では新潟県、岐阜県、島根県、高知県、佐賀県では10%以上減少するなど都道府県による差が大きくなっています。

診療所では、都道府県別の二極化が顕著であり、東京都など人口の多い一部の地域では診療所数が増加しているものの、多くの地域では診療所数が徐々に減少している傾向があります。都市部以外の地域では今後、外来患者数が減少していくことを踏まえると、地域差はさらに拡大していくと思われます。

出所:厚生労働省「医療施設動態調査(平成29年~令和8年)」より弊社にて加工

2.入院・外来患者数

厚生労働省の「病院報告」をもとに、2016年から2025年における「入院患者延数」「病床利用率」「外来患者延数」の年間推移を整理しました。結果は下図のとおりです。
※各データは1月~12月の年間集計値です。

一般病床の入院患者の延数は、新型コロナウイルスの影響により2020年から2022年にかけて大きく減少しました。2022年から2025年にかけて入院患者延数は15百万人(+6.7%)増加し、回復基調に転じているものの、2016年と比較すると3.0%下回っています。

出所:厚生労働省「病院報告(平成28年から令和7年)」より弊社にて加工

療養病床・精神病床の入院患者延数は、2016年から2025年にかけて減少傾向にあります。介護福祉サービスの充実、在宅への移行による在院日数の短縮の影響も大きく、10年間で療養病床は23百万人(▲21.9%)、精神病床は13百万人(▲12.2%)減少しています。また、病床利用率は10年間で療養病床は2.8%、精神病床は4.8%低下しています。

出所:厚生労働省「病院報告(平成28年から令和7年)」より弊社にて加工

外来患者延数は、新型コロナウイルスの影響により2020年に大きく減少して以降、2022年にかけて回復基調にありましたが、2022年から2025年にかけて再度減少しています。2025年は2016年と比較すると、61百万人(12.2%)減少しています。人口動態からも外来患者数が減少局面にある医療圏も多く、今後も外来患者数の減少が続くと予想されます。

(各都道府県の二次医療圏別の医療需給はこちら

出所:厚生労働省「病院報告(平成28年から令和7年)」より弊社にて加工

まとめ

医療機関の統合・再編や経営難による倒産などを背景に、病院数および全体の病床数は減少傾向にあります。また、一般病床の入院患者延数は2022年から回復基調にありますが、療養病床や精神病床の入院患者延数、外来患者延数は減少傾向にあります。今後の人口動態の変化を踏まえると、都市部など一部の地域を除き、患者数の減少トレンドは今後も継続していくことが予想されます。

本稿の執筆者

坂本 浩幸(さかもと ひろゆき)/株式会社日本経営 戦略コンサルティング部

株式会社日本経営

本稿は掲載時点の情報に基づき、一般的なコメントを述べたものです。実際の経営の判断は個別具体的に検討する必要がありますので、専門家にご相談の上ご判断ください。本稿をもとに意思決定され、直接又は間接に損害を蒙られたとしても、一切の責任は負いかねます。

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