組織開発コンサルティング「管理職なら誰もが直面する“自己超越”という壁」
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業種
病院・診療所・歯科
- 種別 ホワイトペーパー
ビジョンや目標に向かって実行する組織を築くには、「よし、やろう」というムードが必要です。そして、ムードを醸成し「未来につながる場づくり」を進めるには、「組織開発」のアプローチが効果的です。
各階層には、求められる視野・役割がある
一般職から主任・係長、課・科・師長、部長へと昇進していくと、組織内での立ち振る舞い方を変えていくことが求められてきます。
言い換えれば、階段を登るほどより広い視野・視座に基づく実践が求められるということです。各階層に求められる視野・役割を簡単に紹介すると、次のようなことが挙げられます。
一般職 | 仕事の基礎、社会人の基礎を習得し、自律に向けたスキル・視点を養うこと |
主任・係長 | 高度かつ複雑な業務遂行と上司・部下の架け橋を担い、部署の役割・目標の完遂に向けて関与していくことで、リーダーとしての視点を養うこと |
課・科・師長 | 部署全体を統率・管理・牽引し、部署の仲間と共に、他部署との連携を図りながら部署の役割・目標を完遂するとともに、次なるリーダーを育て、未来に繋がる流れを創造すること |
部長クラス | 経営に参画し、経営理念・方針を軸として、広い視野・視座から地域社会と組織全体の成長と発展に向けた意思決定を行い、組織全体の調整、働きかけを行い、適切な方向に導いていくこと |
簡潔に言えば、
- 一般職は「自分のことを自分でできるようにすること」
- 主任・係長は「自分をさらに磨くとともに、自分以外の他者にも関わっていくこと」
- 課・科・師長は「自己を超えた存在、つまり部署そのものとなり、組織の一部として部署全体を動かしていくこと」
- 部長は「組織そのものとなり、地域の一部として組織全体を動かしていくこと」
が求められることになります。
管理職に求められる「自己超越」という壁
それぞれの階層で「立ち位置・視点」が変わるため、「内面領域の発達」が必要になります。中でも管理職は、自分の存在を超えていくために、「自己超越」を果たさなければなりません。
この階段を乗り越えていくことは決して簡単なことではなく、多くの管理職は、部署の役割・目標を果たすことに自己が向き合いきれず、葛藤状態に陥っています。そして自己をうまく扱えず、管理職としての振る舞いを適切に発揮できなければ、部署の統率や生産性(成果)、部下の能力開発や定着率(帰属意識・意欲)に大きな影響を与えてしまうことになります。
管理職の視座を引き上げる「場」づくり
それでは、どうすれば、管理職の「立ち位置・視点」を引き上げることができるのでしょうか?
端的に言えば、管理職の視点・視座を高めるための「意識改革・能力開発・実践力」強化に向けた機会を、組織内に持つ必要があります。
管理職は、これまでに経験したことのない視野・視座から組織や部署、また部下を見つめ、全体を正しい方向に導いていくために、「己がどうあるべきなのか」の軸をしっかりと備えておかなければなりません。言い換えれば、「新たな自己」となることが求められるため、意識改革を遂げ、考え方・振る舞い方・関わり方を変容していく必要があるということです。
多くの病院組織ではそうした各自の意志を磨いたり、己を見つめ直していくような機会を十分に持てていません。経営層、組織から果たすべき役割・責任を与え、それを具体化した目標は求めるものの、そこに主体的に向き合っていけるようにしていくための「意志を高めたり、マインドを整える場」が持てていないのです。
いま注目されている「リーダーシップ開発」
ここ数年、ようやく管理職の意識を変容することを訓練していくための「リーダーシップ開発」の機会を取り入れる病院が増え出しています。この背景には、トップの世代交代と、次世代管理職の不在、若手人材の多様化などが背景に挙げられます。要するに、これまでのやり方では上手くいかなくなってきているということです。
これからの時代は、役割・目標を与えてやらせる、そのために必要な知識を教育するという教育研修の機会だけではなく、各階層がそれぞれの立場に見合う立ち振る舞いをしていけるようにするために、自己を見つめ直し、自らの意志でどうあるべきかを考え、実践し、振り返り、深めていくという内面領域の発達支援の機会が必要となります。
これを組織・人事の領域では、「開発」(development)と呼んでいます。組織全体の風土や意識レベルを高める実践を「組織開発」といい、個々の意識改革やマインドを高めたり整えたりする実践を「人材開発」と呼んでいます。
是非、組織開発や人材開発の機会を、組織内で整備し、新たな風土・ムードを創り出すことに踏み切ってみてください。
管理職の「自己変容」「自己超越」の場づくり。
組織開発というアプローチ。
病院管理職のためのリーダーシップ向上プログラム
画像をクリックすると、無料ダウンロードいただけます
組織開発というアプローチ
- 病院の組織に未来はあるのか?
- 生き生きとした職場を築くための鍵
- 人づくりは「環境」が鍵を握る
- 長引くコロナ禍による医療現場の士気低迷の後遺症をどう脱却するか?
- あなたが求めているリーダーシップ研修はどのレベル?
- 新年度から「力強く前進の流れを創り出す」
- 成果を出すために創意工夫を凝らす
- 管理職の志に火をつけ、部署の活動力を高める「効果的な」目標管理制度とは何か?
- 病院組織に「生気」を取り戻すにはどうすればよいのか?
- 事業計画と目標は、事業の進化と人材の団結・成長を生み出す鍵となるか?
- これからどのようにして病院組織の士気を高め、リーダー人材を育てるか?
- 管理職、監督職のポテンシャルを引き出す
- ファミリー経営の「強み」を活かす
- 管理職の主体性・リーダーシップをいかに高めるか
- 戦略・目標を実現するための組織づくり
本稿の執筆者
江畑直樹(えばた なおき)
株式会社ミライバ 取締役
2003年日本経営入社。主に医療機関、福祉施設の組織創りや幹部・管理職・監督職の研修に従事。2018年に株式会社ミライバを設立し、組織開発コンサルティングや人材開発研修の支援を行う。成人発達理論、学習する組織、U理論、インテグラル理論、NVC等の理論をベースとし、首都大学東京専門職大学院や日本社会事業大学専門職大学院では、これら理論を軸とした組織創りやサービス開発等について看護管理者、福祉管理者を対象に授業を行う。
株式会社ミライバ/株式会社日本経営
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