お役立ち情報

患者体験価値を実現する医師マネジメント(医師人事制度構築支援ご提案書)

  • 業種 病院・診療所・歯科
  • 種別 ホワイトペーパー

弊社ではこれまで1,400件以上の病院経営コンサルティングに携わり(2021年9月時点)、うち医師人事制度構築については、110件以上のご支援(2021年4月時点)をして参りました。

こうした中で体験してきた、病院経営のトレンドをまとめてみたいと思います。今回は、経営指標(主にMBO:目標管理)と組織構造の視点から、見解をお伝えします。

病院の経営状態と、重視する経営指標(KPI)

まずは経営指標です。病院全体で重視している経営指標(KPI)は、病院によって異なります。このKPIの設定は、経営状態との相関があると感じています。

  • 病床稼働率が80%未満の「経営改善レベル」の病院では「病床稼働率」を重視し、医師人事制度においては「受け持ち患者数」を設定することが多いです。
  • 病床稼働率が80~90%の「効率経営レベル」の病院では、病床稼働率だけでなく平均在院日数も視野に入れて、高稼働と高回転の両立のために「新入院患者数」を設定することが多いです。医師人事制度においては、診療科別原価計算や病棟別原価計算を導入し、原価計算での「損益分岐点必要患者数」を、MBOにおける新入院患者数目標の最低値(下限値)として運用していることもあります。
  • 病床稼働率が常時90%を超えている病院では、「患者価値実現レベル」として「退院患者数」や「在宅復帰率」などの指標を設定していることがあります。つまり、患者満足の視点として患者の体験価値を最上位の経営指標にしています。

やはり、これからの病院経営では「患者価値実現レベル」を目指し、患者体験価値を向上させるマネジメントを進めていくべきでしょう。

患者価値と病院の組織構造のトレンド

患者体験価値の視点で考えると、病院の組織構造にもトレンドがあります。

従来、病院の組織構造は、診療部・看護部・医療技術部・事務部などの「職能別組織」でした。医師の組織構造でいえば、診療部内は内科・外科・整形外科などの診療科単位で分かれています。現在もこの構造が多いですが、最近は複数診療科を一体的に運用する「センター化」が増えてきています。

循環器内科と心臓血管外科を一体化したハートセンターや神経内科と脳血管外科を一体化した脳卒中センター、消化器内科と消化器外科を一体化した消化器病センターなどです。

このセンター化は、医師の働き方改革を踏まえて、労務管理上の理由でも増えつつあります。医師一人あたり労働時間を抑制するためには、複数主治医制やシフト制を採用し、患者対応を複数医師でシェアする必要に迫られるからです。

そこで、同一臓器の内科系・外科系の診療科を一体的に運用するセンターを設け、内科系と外科系の医師で複数主治医となることで勤務シフト制が実現可能となり、結果として医師の働き方改革へ対応できるからです。

センター化や多職種協働型の病棟運営

このセンター化は、本来、医師だけで成り立つものではありません。ハートセンターや脳卒中センター、消化器病センターなどは、医師だけでなく看護師や臨床工学技士、クラークなどの多職種協働が求められるからです。

そもそも、回復期リハビリテーション病棟や透析室などは、以前から看護師とセラピスト、看護師と臨床工学技士など多職種が協働して診療を行ってきています。そのため「多職種協働型セルケア方式」などを導入している病院もあります。

まさに患者の視点で考えれば、「外来診療における受付から会計まで」、「入院診療における入院から退院まで」など、一連の患者体験価値が重要になります。職種や診療科の区分は、患者にとっては病院の都合でしかありません。そこで、患者体験価値の観点からもセンター化を進めたり、多職種協働型の病棟運営を進めたりする病院が増えてきています。

病院のマネジメント手法と、医師マネジメントシステム

病院のマネジメント手法としても、多職種協働を推進するために「チーム医療」や「多職種連携」などの人事評価項目を導入したり、前述した患者体験価値を主にしたMBOを導入したりする病院が増えてきています。

病院経営において、今後は患者体験価値を軸にしたマネジメントが求められていくと思います。それを踏まえた医師マネジメントシステムを導入する病院が増えています。

その契機は、前述した医師の働き方改革という労務上の観点で、検討を始める病院が多いようです。しかし、医療サービスの本質から考えれば、患者体験価値の追求は必須のものだと言えるでしょう。

私たちは、これまでの支援実績・経験を踏まえ、患者体験価値の向上も視野に入れた「医師人事制度構築支援」について、サービスのご案内資料をまとめました。ぜひダウンロードいただき、マネジメントシステムの改善・導入を考えていただく際のヒントとして頂けましたら幸いです。

このレポートの解説者

太田昇蔵(おおた しょうぞう)
株式会社 日本経営 コンサルタント

大規模民間急性期病院の医事課を経て、2007 年入社。電子カルテなど医療情報システム導入支援を経て、2012 年病院経営コンサルティング部門に異動。
現在、組織人事コンサルティング部の副部長として、医師マネジメントシステムの高次化に取り組む医師人事分科会を統括。2005年西南学院大学大学院経営学研究科博士前期課程修了、 2017 年グロービス経営大学院 MBA コース修了。

本稿は掲載時点の情報に基づき、一般的なコメントを述べたものです。実際の経営の判断は個別具体的に検討する必要がありますので、専門家にご相談の上ご判断ください。本稿をもとに意思決定され、直接又は間接に損害を蒙られたとしても、一切の責任は負いかねます。

関連する事例

「家計簿」を導入し生産性アップ、1,000万円の増益と職員の平均年収増 

  • 介護福祉施設

関連する事例一覧を見る

関連するセミナー

【Web受講 22/07/04】10年以内に建替えを検討されている法人様向け 事例付き!失敗しないための病院建替えポイント解説セミナー

  • 病院・診療所・歯科

関連するセミナー一覧を見る

関連するお役立ち情報

これからどのようにして病院組織の士気を高め、リーダー人材を育てるか?/組織開発のアプローチ

  • 病院・診療所・歯科

関連するお役立ち情報一覧を見る