給与計算の事例Q&A「昇給、賞与の支給金額について」
Q : 昇給、賞与の支給金額を何を根拠にすればよいかわかりません。
毎年の昇給、年に2回の賞与金額を何を根拠に計算すれば良いのか毎年悩み、評価基準が曖昧なため、感覚的に決定し、いつも昨年通りになってしまいます。
何か良い方法があれば教えていただきたいです。
A : 社会保険労務士からの労務管理アドバイス
評価基準については、各企業それぞれだと思います。
「基準がなく、事業主の一声で昇給、賞与額が決定する」という事は中小企業では良くある事だと思います。
弊社では給与金額のデータに基づき、正社員は過去の実績から算出、パートの場合は半年間の賃金の平均賃金を算出し、賞与金額を決定しご提案させて頂いております。
また、評価基準がないのであればこの機会に評価基準を作成してみるのはいかがでしょうか。
弊社では人事評価ナビゲーター、モチベーション測定など可視化する事をお勧めしております。評価を明示する事により、期待成果や期待行動を従業員に理解して頂き、適切に評価する事が出来、従業員のモチベーションアップにつながると思います。
私どもが過去に遡って、給与台帳から金額を拾い出し一覧表にするとなると、「手間と時間がかかり慣習通りで良いか」とあきらめていましたが、実績ベースで一覧表にして頂き、見やすく一目で判断が出来ます。
また、人事評価を可視化するという事まで意識がまわらず個人の感覚的な評価で昇給、賞与額を決定していました。
しかし、人事評価を導入する事で、昇給、賞与の評価だけではなく、適切な評価に沿った処遇を行う事によって、従業員のモチベーションを高めることが出来、評価結果のフィードアップを通じて従業員とのコミュニケーションを図る事が出来ています。
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