労務管理の事例Q&A「社員への注意指導について」
Q : 業務上ミスが多い社員への指導の注意点
業務上でミスが多い社員に対し、面談等を通じて指導を行っているのですが、なかなか改善しません。何か良い方法はないでしょうか。また行き過ぎたらパワハラと受け取られる可能性もあります。注意点があれば教えて下さい。
A : 社会保険労務士からの労務管理アドバイス
面談をする場合、ミスの事を指摘して注意することも大事ですが、何故ミスが多いかを自分自身に気付かせることがより重要になります。指導というと「ミスの指摘」と「何故まちがったのか、という問い」になりがちですが、これでは詰められたという意識しか記憶に残らない可能性があります。面談時には何を話したかを、書面で記録しお互いに認識することが大切です。これは言った、聞いてない等のリスク回避にもなりますし、また他の社員を含めた今後の指導においても活かせます。パワハラにならないための指導について、色々と注意すべき点はありますが、業務のミスを注意指摘し、個人に関する人格否定などは行わない、また頭ごなしに詰めない、ということがあげられます。
ハラスメントに関するものが報道などで増えてきています。指導時の注意点もそうですが、ハラスメントに捉えられるかどうかは、お互いの信頼関係に左右されます。業務上の指導においても、常日頃からコミュニケーションを密にとることが大事になります。
指導、教育、またハラスメントとならない注意点がよく分かりました。様々な点において「人」に関する悩みがありますので、今後とも相談にのってください。
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